精子がいないけど子供が欲しい

~非閉塞性無精子症と戦う夫婦の記録~

■19. 移植周期突入

2018年10月
 
飲んでいたピルが終わり、3日後の10/6に生理がきた。
ついに移植周期への突入である。
生理がきたら3日目から、子宮内膜を育てるためプレマリンを朝夜の2回毎日服用を開始した。
 
10/18
子宮鏡検査の為にクリニックへ。
内視鏡で腸を見て欲しいと常々思っていたのだが、子宮を先に見てもらう事になるとは。
 
事前に子宮鏡検査について調べていたら、急に何か問題が出たらどうしよう…と不安になった。
こういう不毛な時間を過ごすのは辞めたほうがいいと思うのだが、これがインターネットが発達した時代に生まれた宿命である(と勝手に思っている)
 
初めての内視鏡検査にビビリながらモニターを見る。
モニョモニョした壁の膣の中をカメラが進んでいく。
そして少しだけ広がった空間と、奥がT字路のような場所に突き当たる。
これが子宮かな。
右に曲がると左の卵巣で、左に曲がると右の卵巣なんだろうか。
 
子宮の中は、素人目には綺麗に見えた。
先生の目からは…何も言われなかったのでわからない。
何も言われないということはきっと、問題はないのだろう。
ちなみに、痛みはまったくなかったが、少し出血があった。
 
先生と移植日の相談をし、移植日は10/25、判定日は11/5に決まった。
 
追加の薬でフラジールと膣錠をもらい、帰宅した。
「薬を辞めると、妊娠してても生理が来ちゃうからね」
と看護師さんに言われ、恐怖しながら、薬にマジックで日付を全部書いておいた。
 
 

→■20. 移植当日 ​

【無精子症闘いの記録 目次】

【雑談】妊活骨盤整体とは

当ブログを読んでいただき、ありがとうございます。
 
今までの記録を一気に書き残してきましたが、先日書いた記事で現在の治療段階まで追いつきました。
これからの更新頻度はゆっくり目になりますが、今後ともよろしくお願いします。
 
ところで、先日「妊活骨盤整体」なるものに行ってみました。
指圧、タイ古式マッサージはとても好きで、整体も何回か通ったことがあります。
 
「妊活骨盤整体」という名称から、妊活してる人をカモにしてるのではないか?
という疑念はありましたが、血行を良くすることが目的だったのでとりあえず予約。
 
民家のようなところで施術いただきましたが、
1時間の施術で、骨盤に触った回数2回
触ったっていうか、触れただけ。
後は、足と腸と背中と頭のマッサージをしてもらいました。
今まで行った整体の中で一番ソフトで効果でる感が感じられなかった…。
 
妊活だから敢えてソフトにしてるのか、
骨盤整体とは骨盤に触れないで行うものなのか、とか説明があればまた違ったんですけどね。
クリニックもだけど、それ以上に整体って自分に合ったところを探すのは本当に大変な気がします。
 
1週間に1回通うようにいわれたけど、来週は違うところ予約しました( ˆoˆ )/
 
再来週はタイ古式にいって、仕事の疲れをとるぞー( ˆoˆ )/!
 
 

【無精子症闘いの記録 目次】

■18. 胚盤胞への到達

凍結胚移植に決めた為、
受精卵(分割胚)4個は、胚盤胞まで育てる事になった。
通常、採卵日より5、6日で胚盤胞になり凍結するので、7日目に何個凍結できたか電話するように言われた。
 
7日目に意を決してクリニックに確認の電話をする。
 
「まだ結果が出ていないので、時間をおいてかけるか明日連絡いただけますか?」
 
という回答だった。
まだ一個も胚盤胞になっていないのだろうか…。
もうその日は連絡をやめて、翌日に再確認する事とした。
 
旦那にも覚悟しておいてもらおうと思い、胚盤胞になっていないのかもしれないと話した。
そして、もしそうなったら採卵からもう一回やってもいいか聞いてみた。
「貯金はまだある?」
と聞かれ、ウンと答える。
 
「じゃあ、いいんじゃない!」
 
といいつつ、貯金はあまりない。
そしてゼロまでやっていいよ、と言うことではないという事は理解していたが
その一言で、ちょっと心が軽くなった。
 
翌日、再度クリニックに電話を入れる。
電話を切ってすぐに、寝ていた旦那の元に駆け寄る。
 
胚盤胞になってた〜!!4個凍結できたー!」
 
5日目に3個、6日目に1個の計4個が凍結できたとの報告だった。
胚盤胞のグレードについては何も言われなかったが、気にしてまうから聞かないようにしようと心の中で決めた。
 
 
採卵後、初めての生理が来てからARTクリニックに向かう。
 
先生から、「今日から約7週間子宮を休ませるからね」という話があった。
ピルをもらい、今日から21日間の服用が始まる。
そして、次の生理から移植に向けての準備が始まるそうだ。
 
ここで、胚盤胞の写真とグレードが書かれた紙を見せてくれた。
グレードは自分から聞かないと決めていたせいでしっかり見なかったのだが、
AA〜CCの評価基準で、BBが1個、BCが一個とCCが2個だったように思う。
一番いいAの評価は一つもなかった。
 
「BとAはそれほど妊娠率は変わらないけど、Cになると少し落ちるかなー」
と先生は言った。
 
ほんと、不妊治療ってすぐこういう要所要所で突き落としてくるんだよね〜〜
最近は、なんかもう突き落とされ慣れしてきた気がする。
それでも傷つくんだけど、「ハイハイ、またこういうヤツね」という感じ。
 
ともあれ、移植まで約7週間できる事はやり、万全な体制で臨もうと決意した。
 
 

→■19. 移植周期突入

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■17. 受精結果

採卵日翌日。
何個受精できたのか、確認の電話をした。
 
5個あった卵子の内、1個は未成熟卵。
4個の成熟卵を顕微受精にかけた結果、4個共受精したとのこと。
 
移植の為、2日後にクリニックに来るように言われた。
 
前にも述べたが、移植は新鮮胚移植と、凍結胚移植の2種類がある。
新鮮胚移植は、凍結せずに分割した受精卵を子宮に戻す。
凍結胚移植は、一旦受精卵を凍結させて、子宮を休ませてから受精卵を戻す。
病院からもらった冊子では、凍結胚移植の方が妊娠率が高いとの統計が出ていた。
 
この前聞けなかったけど、すぐに移植という事は、私は新鮮胚移植をする事に決まったのだろうか。
 
2日後、ARTクリニックへ向かう。
先生より、4つの受精卵が順調に分割しており、現在7分割と8分割がある事が告げられた。
先生の手元には、分割した受精卵の写真が置いてあった。
写真を見て、本当に受精できたんだという実感が湧いてきた。
そして、その小さな丸い卵がとても愛おしく思えた。
 
先生が、新鮮胚移植を行うかどうかを聞いてきた。
 
「凍結胚移植の方が妊娠率が高いんですよね?」
 
と聞き返すと、その通りあるとの回答だった。
 
凍結胚移植の場合は、受精卵を胚盤胞まで育てると教えてくれた。
胚盤胞になるまでに、1個か2個はドロップする可能性がある事と、
そもそも培養で胚盤胞まで育たなかった受精卵は妊娠しない可能性が高いと教えてもらい、全部凍結する事を決意した。
 
「じゃあ、ここは我慢して待ちましょう」
と、先生は言い
 
「はい!我慢します!」
と答えた。
 
先生は、とても優しく、疑問点はきちんと答えてくれる。
そして力強く励ましてくれるので、頑張ろうと強く思えた。
 
 

→■18. 胚盤胞への到達

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■16. 採卵手術と採卵結果

2018年9月
 
採卵の日を迎えた。
採卵日がちょうど土曜日に当たったので、会社を休まずに済んだ。
 
事前の診察で、左右の卵巣に計10個の卵胞があるという事がわかっていた。
10個も採れたら凍結料金がまたかかるな、と凍結料金の計算をしながらクリニックに向かった。
 
クリニックの受付で、自分の名前が書かれたバングルを腕につけてもらう。
無機質なバングルには、カラフルなペンでコウノトリや花や蝶のイラストが描かれていた。
きっと、クリニックの人が描いてくれたのだろう。
 
わたしの他にも3人程採卵をする人がいるようだった。
順番に名前を呼ばれ、手術着に着替えて、カーテンで仕切られたベッドに横になり点滴を打つ。
 
一人目の採卵が終わり、わたしの番がきた。
手術室に入り、手術前の挨拶を聞き、手術台に横になる。
局部麻酔か静脈麻酔を選べるのだが、局部麻酔を選んでいた。
「麻酔チクッとしますよー」
と言われたが、どれが麻酔なのかはよく分からない。
 
それから、採卵用の器具を入れる。
モニターで卵胞に針が刺ささり、ゆっくり卵胞がしぼんでいくのが見えた。
 
採卵自体は、痛みは0ではなかったが耐えられるレベルだった。
全て終わり、最後に止血と消毒をしてくれたのだが、採卵よりそっちの方が痛い。
 
止血後、歩いてベッドに向かい、1時間程度横になっているように指示をうけた。
生理痛のような鈍痛があったが、長年これに似た痛みと戦っているせいか落ち着いていた。
 
 
採卵後の痛みは、クリニックで30分程横になっているうちに回復した。
その後、カウンセリングコーナーに移動。
そして、明るい口調で看護師さんが喋り始めた。
 
「今回の採卵で採れた卵子は5個です。」
 
 
えっ?
5個?
5個なの?10個もあったのに???
ショックで、なぜ減ってしまったのかは聞けなかった。
 
「5個の卵子の中で、成熟した卵だけを受精させ、培養して分割させていきます。」
 
「明日、何個受精できたか電話で確認してくださいね」
 
「受精が出来てたら、移植しますから4日にきてくださいね」
 
ここから、更に減る可能性があるって事??
そう考えると急激に不安が押し寄せてくる。
 
帰宅してすぐに、採卵から分割までをネットで調べた。
 
まず、卵胞10個に対して5個しか採れなかった原因について。
 
考えられるものとして、
成熟が足りず、卵子が卵胞の壁についたままになっていた。
年齢などの理由により、空胞だった。
などが上げられるようだ。
 
そして、取れた卵子の中で成熟したものだけが顕微受精にかけられる。
さらに、受精後に培養して分割させていくのだが
4分割→8分割→桑実胚→胚盤胞と5、6日かけて一部の受精卵だけが胚盤胞と呼ばれるところまでたどり着くのだ。
 
新鮮胚移植は、分割時点での移植。
凍結胚移植は、胚盤胞での凍結が一般的なようだ。
胚盤胞になる確率はよく分からなかった。
見かけたサイトでは50%とも書かれていたが、一つも胚盤胞にならない事も珍しくないように思えた。
況してや、うちは状態のいい精子ではない。
わたしもそこまでもう若いとも言い切れない。
 
無知のあまり、採卵したら後はちょちょいと受精させて、着床・妊娠するかどうかの確率と戦っていくだけだと思っていた浅はかな自分。
受精卵を分割ないしは、胚盤胞まで育てるまでもこんな険しい道のりがあるなんて…。
 
採卵前、受精卵10個の凍結金額を計算してたのが恥ずかしい。
現在5個に減ってしまった卵子が更に減っていくことを考えると、凍結自体が奇跡に思えた。
 
 

→■17. 受精結果

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■15. 採卵に向けて自己注射開始

2018年8月
 
生理がきたら3日目以内に来院して下さいという指示通りにARTクリニックに向かった。
 
まずは、わたしの採卵に向けて、排卵を誘発する為の自己注射の説明を受けた。
 
そして、先生から新鮮胚移植と凍結胚移植の話を聞いた。
新鮮胚移植は、採卵・受精後、凍結せずに分割した受精卵を子宮に戻す。
凍結胚移植は、一旦受精卵を凍結させて、子宮を休ませてから受精卵を戻す。
それは、採卵後に方針を決めるようだ。
 
話は変わるが、自己注射前に受けたクラミジア検査に引っかかってしまった。
前の婦人科で受けた時は陰性だったのにな。
今回は、血液検査で最近クラミジアにかかった人が上がる数値だけが陽性を示していた。
 
ちなみに、旦那は陰性。
旦那に、浮気してないよー!!と言い訳をして(本当にしてないよ)、処方された抗生物質を一回だけ飲んた。
こんなんで治るのかな?
再検査もしてないけど、そんなもんなんだろうか?
 
 
さて、排卵誘発の話に戻ろう。
ネットで見る限り誘発方法は複数あるようだが、私が何法をするのかという説明はなかった。
恐らくアンタゴニスト法ではないかと思われた。
 
注射器は2通りから選べ、注射器タイプとペンタイプ。
 
注射器タイプは、自分で薬剤を混ぜて使う、見た目は正に注射器。
ペンタイプは、薬剤を混ぜる手間はなく、針も心なしか極細に見えた。
ペンタイプは値段が高かったのと、注射は元々苦手なタイプではなかったので注射器タイプにした。
 
クリニックで看護師さんにやり方を教えてもらい、旦那に見守られながらの初めての自己注射。
こんなもんか、という感想。
これならまぁ大丈夫そう。
 
排卵誘発剤はゴナピュールと呼ばれるものを使用。
途中からガニレストの注射と2本打ちになり、最後に点鼻薬と内服薬をもらった。
 
まとめるとこんな感じ
●ゴナピュール注射 10日間
→卵胞を育てるのが目的
 
●ガニレスト注射 5日間
排卵を抑えるのが目的
 
点鼻薬 1日のみ
卵子を成熟させるのが目的
 
自分のお腹のお肉をつまんでブスーとさして、液を注入する。
決していいものではないが、後半は慣れた手つきで注射をしていた。
 
 

→■16. 採卵手術と採卵結果

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■14. 凍結精子の運搬

2018年8月
 
ARTクリニックに精子が見つかったという報告をしに行った。
もう一度ここに戻ってこれた事が嬉しい。
 
旦那のクリニックからARTクリニックまで凍結精子を運搬しなければいけない為、受け入れ日を決めた。
 
凍結精子は、本人が運ばなければいけないとのこと。
クリニック間は電車で片道1時間、車だと2時間弱かかるが、電車やバスはNGだそうだ。
凍結容器の返却含め、2往復必要になる。
 
うちは車がない為、レンタカーを借りる事にした。
 
運搬日当日、精子を受け取りにクリニックへ。
クリニックで旦那の診察を行い、TESE手術時に採取した細胞を検査にかけた結果を教えてもらった。
 
精子を作る力があるかどうかを見るものらしく、旦那の評価は、10段階評価で2。
1が一番いいのかと思ったら、ワースト2の方だったようだ。
この評価で精子が見つかったのが奇跡で、もうちょっと遅かったらダメだったかもと言われたそう。
 
そして、診察終わりに精子を受け取った。
大きいコンテナの中に、ガスを入れるような容器が入っている。
そして、その中に精子が入っているのだ。
受け渡し時間まで3時間ある為、凍結に支障がないか心配になったが1週間も持つそうだ。
 
精子が入ったコンテナを車に積んで、ARTクリニックへ向かった。
クリニックに着き、受け渡し本数の確認をして、受け渡しは終了した。
 
細胞を10回採取した為、凍結数も10本あった。
凍結料金は10本で11万円かかった。
 
 

→■15. 採卵に向けて自己注射開始

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