精子がいないけど子供が欲しい

~非閉塞性無精子症と戦う夫婦の記録~

■11. 手術1ヶ月前

手術まで1ヶ月。
旦那が実施したことは、引き続きサプリとナッツとアセロラジュース。
食事は、私がいつもより少し作る物を気をつけた程度。
 
あとは、旦那が転職の関係で睡眠時間が増えた。
そのくらいだろうか。
 
精子が見つかる可能性30%
 
30%という確率の低さに、見つからないだろうな。
そんな気持ちしか湧かなかった。
 
親や親戚にはなんて言おうかな、とか。
美味しいものをたくさん食べに行く人生にしよう、とか。
犬を飼いたいな、とか。
 
そんな事を考えていた。
 
 
精子が見つからなかったらどうする?」
 
ある日旦那が私に問いかけてきた。
どうするってどういう意味だろう。
 
2人だけでどのように生活していく?という意味だろうか。
それとも、
他に子供を授かる方法を模索する?という意味だろうか。
 
きっと後者を言っているんだと思った。
「どうするって?養子とかってこと?」
 
「うん」と旦那は言った。
 
その頃、宝塚の瀬奈じゅんさんが特別養子縁組みをしたと、よくテレビに出ていた。
それを見て、意識したことはあった。
 
養子で授かった子供を、実子と全く変わりなく育てる事ができるだろうか。
もちろん、全く変わりなく育てている人はたくさんいると思うし、否定する気は100%ない。
 
自分はどちらの人間なのかである。
きっと出来る気がする。
実際に育ててみないとわからない。
自分に責任を背負う覚悟があるのか。
いろんな気持ちが交錯した。
 
「ダメだったら、その時考えよう!」
 
そう答えた。
でも、自分の中で答えは出ていた。
 

→■12. TESE手術と手術結果

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